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カルスト台地「平尾台」の野焼き風情
Noyaki: burning withered grass of Hiroodai Karst Plateau
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福岡の平尾台は日本三大カルスト台地の1つで、海抜714mの山の麓一帯に広がる高原にあります。白色を帯びた石灰岩が、無数に地表から顔を出し、多くの高山植物が自生してます。しかし、冬は枯れたススキや茅などが、薄茶色の枯葉や枯れ枝で草原一面を覆います。
そこで、冬場の枯れ草を無くして、害虫を駆除し、春萌えの牧草や春の植物の形成を促し、またカルスト台地の景観を保つ目的で、早春に大規模な野焼きが行われます。早春の風物詩である平尾台の野焼き・・・。毎年、多くのカメラマンや観光客が訪れます。のろしを合図に多くの所から付けられた火。またたくまに赤い炎の帯となり、風に乗ってバリバリと音を立てながら、高原の斜面を駆け上がります。また別の場所では台地を駆け下りました。やがて枯れ草の草原は、黒い絨毯を敷き詰めたように・・・。
やがて本格的な春とともに、スミレやセンボンヤリなどの新しい息吹を高原にもたらし、秋になるとススキや植物たちがカルスト台地を覆います。
平尾台の野焼きは、豪快さの後に、優しさを引き連れて来ます。そして毎年、季節が訪れ早春には、再び野焼きの風物詩が見られます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2017年05月24日
- 更新日
- 2017年05月24日 14時 54分