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シナアブラギリの四季
Four seasons of Japan wood-oil tree
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アブラギリ(油桐)は中国原産といわれ、わが国では本州の中南部より西と九州に自生している落葉する高木です。名前の由来は、葉の形がキリ(桐)に似ていて、種子から油(桐油)を採っていたことから。昔から、この桐油は紙にしみ込ませて、提灯や和傘などに使われてきました。今もアブラギリの木から作られた研炭は、先端的な精密工業にも活用されているとのこと。
この植物は大きめの花と実に特色があります。5月から6月にかけて、枝先に円錐の花序を付け、白い5枚の花弁を咲かせます。その基部は、最初は淡い黄色味を帯びていますが、後に紅色へ・・・・・・。花が散ったのち、小さな青い実は夏の陽を受けて、大きくなります。
秋、約3cm大になった実は、色も茶色を帯び、やがて赤褐色から黒褐色の球形の堅果へ。落実してから3つに裂開し、3個の種子が現れてきます。そして、すっかり葉を落とし、雪を被った枝先の頂芽から、春には再び黄褐色の若葉が空に向かって伸びてきます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2019年12月13日
- 更新日
- 2019年12月13日 10時 19分