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唐津「鏡山」の春景色と鏡山神社、佐用姫伝説
Mt. Kagamiyama and Kagamiyama Shrine in Karatsu
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鏡山は佐賀県唐津市の東部にある、海に近い標高284mの台形の山です。高さは低いのですが、山頂は平らで、神社、展望台、池や公園などがあり、「虹の松原」とともに唐津市のシンボル的な場所です。眼下に弧状に広がる日本三大松原の「虹の松原」。そして青い唐津湾、のんびりと浮かぶいくつかの島影。いつ訪れても、心が和みます。 この山頂部には古代歴史をもつ鏡山神社があります。鏡山の名は、神功皇后が山頂に鏡を祀ったことに由来するといわれています。また別名は「領巾振山(ひれふりやま)」。この名には、日本三大悲恋物語の1つといわれている「松浦佐用姫」の物語が由来とされています。
佐用姫はこの鏡山で、朝鮮半島の百済救援に行く恋人の青年武将が乗る軍船に向かって、身にまとっていた領布を打ち振り、別れを惜しみつつ七日七晩泣き続け、ついに石に化したと云う物語です。
実際、山頂の「ひれふり展望台」からは、唐津湾の沖合いに浮かぶ島々や壱岐の島が、かすんで見えます。展望台にたたずみ、唐津湾の海面に映る雲の影が、流れて行くのを見続けました。そばでは、可憐な薄紫色のハルリンドウが、ときおり吹いてくる海風に揺れていました。歴史のロマンとともに、人生を重ね合わせて見ることができるような鏡山でした。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年08月08日
- 更新日
- 2016年09月30日 16時 02分