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ビワの蕾から実へ
Japanese medlar: from bud to nut
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ビワ(枇杷)は中国の南西部を原産とし、西日本から南西部に自生する常緑の高木です。ビワといえば果実が有名。その名の由来は、果実の姿が楽器の琵琶に似ていることから。わが国へは古代より渡来していたが、本格的に栽培されるようになったのは江戸時代からとのこと。初夏に熟れる橙色の甘い果実はよく知られていますが、蕾や花はあまり知られていないようです。私は、特長ある芽、花と葉も好きです。 まず花芽と花。夏の果実が終わると、芽が出て、秋にはぶどう状の蕾となります。そして晩秋の11月から冬の1月ごろに、5弁の白くて地味な花が集まって円錐花序をつけます。まわりに芳香が漂います。 つぎに葉。枝先に集まり、互生します。ひとつの葉は、長さ約20cmで、幅は約5cmの長楕円形。葉先はやや尖り、表面は葉脈ごとに波打っていて、葉縁も波の様な鋸歯状を呈します。 実は最初は緑色ですが、春から次第に色づき、初夏には橙色の液果へ。形は球状から卵状で、表面は軟らかい毛で被われています。そして、中には3〜5個の赤褐色の種子が入っています。 ビワは昔から薬用としても、大切にされてきました。花言葉は「治療」、「温和」、「あなたに打ち明ける」・・・・・・。ビワは果実も花も葉も薄い産毛で覆われていて、生命力と忍耐強さを感じさせる植物です。(潮 信輔)
- 登録日
- 2009年02月04日
- 更新日
- 2016年09月26日 12時 17分