癒し憩い画像データベース/九州がんセンター

　安乗埼灯台は三重県にあって、志摩半島は的矢湾入り口に位置する安乗崎の突端に立つ灯台です。リアス式海岸が造り出す風光明媚な景色から、名高い映画「喜びも悲しみも幾年月」のロケも行われた美しい埼（岬）です。

　 なんと言ってもユニークな四角形の白亜の灯台。そこからの眺めは秀逸です。灯台の真下は高さ２０メートルほどの海蝕がすすむ岩壁。岬の岩壁や大小の岩礁に打ち付ける白波、沖行く船･･･、トンビや野鳥のさえずり。時間はゆっくりと流れていました。 　  ところで安乗埼灯台は、１８７３年に初点灯した日本最古の洋式木造灯台です。わが国で初めて回転式のフレネル式多面閃光レンズが用いられたとのこと。これを記念して、安乗崎の広場には小さくした模型が置かれています。その広くて平らな草原には、ヒルザキツキミソウやニワゼキショウなどの野草たち、シャリンバイの白い木花が、海風になびいていました。

　安乗埼とそこに立つ灯台は、穏やかな景色で迎えてくれました。（潮 信輔）