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夏の信州「上田城」
Ueda Castle in Shinshu
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信州の上田城は、従来からあった城塁を、1583年に甲斐武田氏の旧臣である真田昌幸が本格的に築城した平城です。城の下を千曲川の分流が流れ、自然の要害にも守られ、二度にわたり徳川軍を撃退した名城。実戦の経験を持つ元のままの西櫓と枡形に築かれた石垣には、時代をこえた素朴さと凄みが宿っています。 また、上田城の顔である大手門とそばにある巨石「真田石」は、威厳があります。そして大手門連結した北櫓、南櫓と東虎口櫓門。高さと幅をほこる土塁、本丸周囲の深い水濠・・・。封建時代の雰囲気が漂っています。 現在は城跡公園として、多くの市民と観光客が訪れています。城跡の本丸にある「真田神社」、その境内にあり、近くの山の麓に通じているという5角形の石囲いの「真田井戸」。また、その参道にある「酒樽茶屋」は、この城の栄枯を示しています。
今回訪れたのは7月の下旬。夏の暑い陽を受けて、土塁や堀端の大きな古木は、濃い緑色の葉を繁らせていました。その一つ、大手門に向かう広場の隅では、大きなイチョウの木が、盛夏の青空いっぱいに緑色の葉を重たそうに広げていました。やがて来る秋には、秋の澄んだ青空の下、見事な黄葉を見せつつ秋風に揺れることでしょう。信州の上田城は、時代の流れを肌で感じさせてくれる城址です。(潮 信輔)
- 登録日
- 2008年12月23日
- 更新日
- 2016年09月26日 12時 22分