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阿蘇の米塚と杵島岳の夏と秋
Summer and autumn of Komezuka and Kishimadake in Aso
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米塚は阿蘇五岳の1つである杵島岳(1321m)の麓に派生した小さな火山です。阿蘇登山道路のそばにあって、車窓から均整のとれた美しい形を見ることができます。まるでお椀を伏せたような端正な形。その印象深い姿は、見た人々に阿蘇の記憶として、いつまでも残り続けるでしょう。
阿蘇の草原にあるこの可愛い火山は、頂上までは高さ約100m。頂上は凹んでいて、深さ20m程度の火口跡がくぼみとなっています。こじんまりとして、女性的で優しい気持ちにさせてくれます。
杵島岳は約2,700年前に生じた火山で、阿蘇五岳では一番若い山とのこと。その麓では夏の緑が覆うなだらかな草原が広がり、阿蘇の赤牛がさかんに草を食んでいました。
秋には阿蘇高原に、いろいろな野草たちが姿を現します。その中でも杵島岳の麓や周辺には、一面のススキの群落がキラキラと白く輝きます。高原の涼風に揺れ、地形によって、ススキの穂は風になびく方向を変えていきます。噴火を繰り返してきた阿蘇山の長い遍歴を経ながらも、これらのススキは世代を越えて、秋の風物詩を語ってきたことでしょう。(潮 信輔)
- 登録日
- 2009年09月30日
- 更新日
- 2016年09月26日 11時 39分