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朝倉「三連水車」の四季
Four seasons of Asakura triple water wheels
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全国的にもめずらしい朝倉の「三連水車」は、木造で「菱野三連水車」とも呼ばれ、筑後平野の田園風景の象徴の一つとなっています。古くは1663年、筑後川から水を取り入れるために引かれた堀川用水。耕作期の6月から11月まで、用水からの水を、一日も休むことなく汲み上げ、すぐ脇の田んぼを潤してきました現役の水車です。 耳納連山ふもとに広がる田園風景に調和しながら、これまで何百年も田畑を潤してきたわが国最大の重連式揚水水車群です。 効率よく水を汲み上げるために考案された三連水で、上流側から下流側になるにしたがって水車の直径は小さくなっています。 稲作のあいだ中、ゴットンゴットンと心棒の音を響かせ、ザーザーと水をながしつづける三連水車。その脇では赤いカンナの花が、水しぶきや涼風を受けて揺れていました。そして夜にライトアップされた木造の三連水車は、柔らかい水しぶきで、柄杓、輪板、羽根板、胴木などを、キラキラと周りを濡らし続けていました。今後ともこの三連水車は、田や畑と訪れる人々の心を潤しながら、廻りつづけることでしょう。(潮 信輔)
- 登録日
- 2008年09月30日
- 更新日
- 2016年09月26日 14時 34分