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ムシトリナデシコ(虫取り撫子)の四季
Garden catchfly: from spring to summer
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ムシトリナデシコ(虫取り撫子)はヨーロッパ原産で、江戸時代の末期に渡来した帰化植物です。現在はわが国の全土に分布する耐寒性の一年草。和名は茎の上部に粘液を分泌する節があり、しばしば小さな虫を付着させることから。春たけなわの頃、対生する若葉の間から薄いピンク色した蕾が顔をのぞかせます。そして生長は速くて、5月から6月にかけて茎の先端部に、鮮やかな紅色の約1cmの5弁の花を多数つけます。ガクも同じ紅色で長さ約1.5cmの筒状。花びらもガクもかわいらしくて、道端や荒地でもけなげな姿で、道行く人々を見守っています。 やがて暑い夏、花が散ったあとからは、丸い緑色の小さな実が現れてきます。そして筒状のガクも互いに開いて、小さな黒い種子へ・・・。ムシトリナデシコの実と種子は控えめで、その役目を次の春、ふたたび若葉と花に引き継ぎます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2024年08月19日
- 更新日
- 2024年08月19日 05時 57分