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クサギ(臭木)の四季
Harlequin glory bower: summer and autumn
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クサギ(臭木)は東南アジアに分布する落葉の小高木です。我が国では全国の山野や山すそに自生しています。和名は葉をもむと、臭気が漂うことから。しかしクサギは花も実も綺麗です。 夏、ユリに似た良い香り漂わせながら、次々と白い花を咲かせます。花冠は5つに分かれます。その中心部から4本の雄しべが斜め上方に突き出し、一方雌しべは下に垂れさがります。それらの姿は、愛くるしいかぎりです。がくは初めのころは緑色をしていますが、次第に鮮やかな紅紫色へ・・・。花の後には、このがくは、濃い紅紫色になり、星状に反り返ったように開きます。 秋、5つに分かれた星形のがく片は、真ん中に1個の藍色した光沢のある果実を抱くようになります。反り返った5枚のがく片と1個の果実の形は、正月に遊んだ「羽根突き」の羽根に似ています。果実は液果で、熟しながら濃い藍色〜黒紫色に変化してゆきます。赤系のがくと青系の実。対照的な色合いを持ち、遠くからも目立ちます。クサギ(臭木)には和名とはかけ離れて、美しい白い花と赤いがく、そして青い実へ。やはりクサギは、人の目を惹きつけます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2020年11月09日
- 更新日
- 2020年11月09日 09時 52分