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春・新緑期の阿寒湖畔
Spring landscape by Lake Akan in Hotukaidou pref.
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阿寒湖は北海道東部の釧路市にあって、標高が420mのカルデラ湖です。周囲は30km、平均の水深が17.8mですが、最大の水深は45mもあります。湖の東岸側には、雄阿寒岳が勇姿を見せ、ここより約8kmには、現在も活動中の活火山である雌阿寒岳がそびえています。火山地域にあるために、湖の南岸には温泉が湧き、阿寒湖畔は温泉街としても有名。全域が阿寒国立公園に含まれる道東を代表する観光地となっていて、四季折々多くに人々が訪れます。
今回訪れたのは5月下旬、晩春なのに阿寒湖畔は残雪が残つていました。しかしその傍で顔を出したフキノトウとツクシ。また原生林にそった遊歩道の近くでは、薄桃色のミネザクラ、ピンク色のレブンコザクラやエゾオオサクラソウ、薄紫のスミレたちが、北海道の高地にも春が来たことを喜ぶように咲いていました。冬は氷雪に覆われていた弁慶の足湯は、春には温かい湯を出し湯けむりが上がり、ボッケ(泥火山)からは、噴気とともにプクプクと丸い泥を持ち上げていました。夕方の湖畔は、夕陽に照らされた森の木々やマリモの歌碑、遊覧船と桟橋が黄金色に輝き、やがて静寂の日暮れへ・・・・。
そして夜、温泉街の店々は、灯の下、お土産を買う人々で賑っていました。その先に設けられたアイヌコタンでは、翼を広げたシマフクロウの像が人々を誘い、アイヌ民族の服を纏った女の方々が、哀調を帯びたムックリの響きにのって、古式芸能を舞っていました。その素朴さに心を打たれました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2018年03月22日
- 更新日
- 2018年03月22日 09時 05分