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フジバカマ(藤袴)の四季
Four seasons of Eupatorium japonicum
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秋の七草のひとつとして良く知られていますフジバカマ(藤袴)は、キク科の多年草です。原産は中国と考えられていて、わが国へは奈良時代に薬草として中国から入ってきたものと考えられています。関東より西の日本全土で、山林や山地、川岸の土手など少し湿気のある場所に自生。万葉の昔から日本人に親しまれ、万葉集や源氏物語にも出てきます。茎と葉を乾燥させるといい香りを放つため、平安時代の女性は、干した茎や葉っぱを水につけて髪を洗ったとのこと。
背丈は約1m。茎はかたく直立し、断面は円柱状です。 葉はやや硬くて、光沢があり、三裂して鋸歯状に切れ込みます。そして8月から10月にかけて、茎の頂に淡くて紅紫色を帯びた小さな花を、管状、散房状につけます。一つ一つの花弁は、美しい藤色で、形が袴のようであることから、和名は藤袴・・・。
地味な花ですが、澄んだ青空のもと、野山や川岸で、淡いピンク色の花序が揺れる姿は、秋の訪れを感じさせてくれます。花言葉は 「ためらい」、「あの日を思い出す」、「優しい思い出」、「遅延」・・・など。フジバカマに出会うと、秋の優しさにつつまれた思慕を感じます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2017年12月08日
- 更新日
- 2021年06月15日 18時 54分