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深緑期の越前・那谷寺の「奇岩遊仙境と芭蕉句碑」
Rocky mountains and a monument inscribed with Basho's Haiku in Natadera Temple
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那谷寺は石川県小松市にある自然の摂理(自然智)の教えと白山信仰の寺です。717年に泰澄によって開創された古刹で、とくに986年に花山法皇が行幸の際、岩窟で輝く仏像に深く感銘を受けられ、その後、ご自身が居住されながら七堂伽藍を造営されたことで有名。山号は自生山、寺名は岩屋寺と称された勅願寺へ。
「奇岩遊仙境」は太古の噴火の跡と伝えられています。長い年月の間、波に洗われて形成された今日の奇岩群。まるで山水画を見るような幽玄的で美しい景色です。秋の紅葉でも有名。洞窟が多く掘られ、仏像が見守るおごそかな雰囲気に満ちています。
また少し離れた岩場には、奥の細道で名高い松尾芭蕉の句碑があります。奇岩霊石がそそり立つ遊仙境の岩肌に臨んで芭蕉が詠んだ句、「石山の 石より白し 秋の風」の石碑が静かに建っていました。
今回、18年ぶりに訪れたのは9月初旬。緑に囲まれた那谷寺ではツクツクボウシの声が、懐かしさを運んできました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年10月24日
- 更新日
- 2016年10月24日 14時 43分