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緑葉期の越前・那谷寺「山門、参道」と「庫裏庭園」
Main Gate, Approach and Garden of Natadera Temple
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那谷寺は石川県小松市にある自然の摂理(自然智)の教えと白山信仰の寺です。717年に泰澄によって開創された古刹で、とくに986年に花山法皇が行幸の際、岩窟で輝く仏像に深く感銘を受けられ、その後ご自身が居住されながら七堂伽藍を造営されたことで有名です。山号は自生山、寺名は岩屋寺と称された勅願寺へ。
入り口には素朴に「那谷寺」と書かれた石碑が、訪れた人々を迎えてくれます。自然の形をした大きな一枚岩で、苔むした姿はこの寺の歴史と風格を物語っています。「自生山」と書かれた扁額が掛かった立派な山門をくぐると、左側には「名勝那谷寺庫裏庭園」が、苔むす庭園美を見せてくれます。真っ直ぐな長い参道にもどると、周りには古杉が林立し、深淵な森陰が。その中では、地表まで顔を出した古い巨木の根たちが、しっとりと緑の苔に覆われていました。また歴史を刻む石燈篭や小さな石橋にも緑の苔が・・・。近くでは赤紫色のハギが、初秋の到来をつげていました。
参道や山門では、赤い制服をまとったバスガイドさん達の集団と何度もすれ違いました。赤い制服が緑の森に映えて、研修中の皆さんの若々しい声が境内に響いていました。それに呼応するかのように、森では野鳥たちがチッチ、チッチと鳴き、遠くまで響いていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2013年09月03日
- 更新日
- 2016年09月12日 15時 33分