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春の根釧原野、釧路湿原と厚岸湖
Kushiro Moor, Kushiro Marshland and Lake Akkeshi in spring
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根釧原野は北海道の東部に広がる標高30〜70mの広大な台地です。低い段丘が続き、かつては不毛の原野と言われていました。しかし今では、緑化と牧畜も進み、赤いサイロが点在し、ゆったりと牧草を食む牛馬が見られます。ただ、今回訪れたのは5月下旬で、春といってもまだ寒く、枯野の湿地帯にようやく草木が緑の葉をだした状況でした。
釧路湿原は釧路川とその支流を抱く広大な湿原です。湿原の広さは日本最大といわれ、タンチョウなどの水鳥をはじめ、多くの野生生物の貴重な生息地。この湿原の価値が国際的に認められ、釧路湿原は日本で最初のラムサール条約に登録された湿原となりました。ラムサール条約は、「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」です。
同じ道東に位置する厚岸湾は、南方を太平洋に開き、北方に約11km湾入した湾です。湾の奥には厚岸港があり、北東の隅が厚岸湖と接続しています。これらの湖と湾の境にあたる水路には、赤い厚岸大橋が架かっています。カキやアサリの養殖が盛ん。海霧が生じやすいため、霧の日数が多く、霧が折りなす幻想的な光景に出会えます。
厚岸湖は北からのびる砂嘴によって、厚岸湾とへだてられた周囲26km、面積31.8平方kmの汽水湖、海跡湖です。厚岸湖もラムサール条約湿地として登録されています。
ラムサール条約に登録されている「釧路湿原」と「厚岸湖」。大切に、大切にしたいものです。(潮 信輔)
- 登録日
- 2009年10月29日
- 更新日
- 2016年09月26日 11時 27分