TOP > テーマ別おすすめ画像 > 小田原城跡の古木と巨木
テーマ別おすすめ画像
小田原城跡の古木と巨木
Odawara Castle: Old and Big Trees
/
相模の名城である小田原城は、15世紀ごろから築かれ、星霜を重ねて来ました。とくに16世紀の初頭ごろに、戦国大名の小田原北条氏が居城にしてからは、関東支配の中心拠点としてしだいに拡張し整備されました。そして日本最大の中世城郭に発展。江戸幕府になってからも、箱根を控えた関東地方の防御の役目を果たして来ました。
この古い歴史をもった小田原城には、大きな樹木たちが植わっています。楠の木は多くの城跡で見られますが、小田原城跡にはとくに古くて巨大なイヌマキ、ビャクシンが存在感を高めています。共に小田原市の天然記念物に指定されています。また堀の近くでは藤棚が、春に薄紫色の花房を揺らします。
幹周りが4.5mもあり、左巻きに捻じれているイヌマキ・・・、小田原市で最大のイヌマキとのことで、風格があります。また幹周りが3.1mで、樹高15mのビャクシンの古木。その幹は抉られ、波打つ木肌、大きく2つに分かれ枝を広げた姿。痛々しさの中にも、長い間、風雪に耐えてきた力強さを誇っています。
本丸には、多くの楠の木が植わっていて、互いにしっかりと根を張って、天守閣を見つめています。夏には日陰となって・・・、訪れる人々に憩いの場を提供しています。歴史ある城跡には、古木や巨木たちも、時の流れを、栄枯盛衰を静かに物語っています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年03月14日
- 更新日
- 2024年01月17日 16時 27分