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奄美大島の滝と原生林「マテリアの滝・まほろば小滝・金作原原生林」
奄美大島は沖縄と鹿児島のほぼ中間にあって、日本で5番目に大きな九州の南方海上にある島です。大古の昔、ジア大陸から離れて生じた島であることから、現在は亜熱帯気候の中で、天然林が残っていることで有名。特異な進化を遂げ、島固有の多くの動植物が見られます。2021年7月に動植物の多様性が認められことから、徳之島、沖縄県北部及び西表島と共に、国内5件目の世界自然遺産として登録されています。
マテリヤの滝は、亜熱帯植物が茂る奄美群島国立公園の内にあって、世界自然遺産エリアに属しています。太陽が輝く滝壺との意味で、周辺の鬱蒼とした緑の森のなかにあって、この滝壺の上だけが美しく照り輝いていたことからつけられたとのこと。琉球王朝統治時代から、旅路の中継地点として利用され、滝からの清流は、住用川のマングローブ林へと注がれています。傍では青い腹と黒い翅を持ったトンボが、滝からの涼風にゆれながら、緑の葉で休んでいました。近くには「まほろば小滝」と呼ばれる小さな滝もあり、びっしりと小さな緑の葉に囲まれて、秘めた音を立てていました。
金作原(きんさくばる)原生林は、亜熱帯植物が豊富に残された、奄美大島を代表する貴重な原生の森林です。そして照葉樹に覆われた深い森には、散策路が設けられていて、道沿いにヒカゲヘゴやイタジイ、タブノキなど様々な巨大な植物を観察できます。ヒカゲヘゴは高さが10mにも成長するシダ科の亜熱帯植物で、その大きさから古生代に栄えた大型のシダ植物を連想させ・・・、四方に葉を広げた姿は圧巻でした。
訪れたのは6月の末で、2つの滝も金作原原生林も,周辺は濃い緑色の草木で覆われていました。私の心も静かで緑色に包まれました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2024年08月04日
- 更新日
- 2024年08月07日 05時 56分