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道東「オシンコシンの滝」の四季
Four seasons of Oshinkoshin Falls in Hokkaido pref.
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オシンコシンの滝は、北海道の斜里町にある滝で、知床八景の一つです。知床半島の中央部にある遠音別岳を源流とし、チャラッセナイ川の河口近くにあって、オホーツク海に注ぎます。知床の最大級の滝で、「日本の滝百選」に選ばれ、斜里とウトロを結ぶ国道334号線のすぐ傍にあるため、多くの人々が訪れます。名前はアイヌ語の「オ・シュンク・ウシ・イ(川尻にエゾマツが群生するところ)」に由来するとのこと。落差は80mで、柱状節理の岩盤面にそって、2つに広がって、岩肌を白糸のように流れ落ちます。そのために別名で「双美の滝」とも呼ばれています。
ようやく遅い春が訪れる、5月ごろの最北の知床。まわりの木々は枝先に黄緑色の新緑が萌えだし、白い滝の筋を引きたてます。
短い夏では、葉は茂り、色も濃くなって深い緑色の木々が、滝の白い飛沫に濡れながら、海風に揺れます。滝の中から顔を出している岩の苔も、飛沫と戯れます。 そして冬、滝は半分ほど氷結していました。周りの木々はすっかり葉を落とし、冬木立ちに・・・。水量もへり、流れも穏やかでした。肌を刺すような冷たい海風は、滝を白い冬景色に変えます。しかし氷結した滝の間からは、白い滝筋が岩にあたって、少しだけ飛沫を上に揚げていました。オシンコシンの滝は、厳冬の自然を乗り越えて、四季それぞれの趣を、豪壮さと優美さを見せつつ、オホーツク海へと旅を続けています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2018年06月19日
- 更新日
- 2018年06月19日 01時 36分