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緑葉期の金閣寺「龍門の瀧と鯉魚石・銀河泉、巌下水、金閣寺垣と貴人榻」
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金閣寺は正式名称を鹿苑寺といい相国寺の塔頭寺院の一つです。舎利殿の「金閣」が特に有名なため、一般的には金閣寺と呼ばれています。室町幕府の三代将軍であった足利義満が、山荘北山殿を造ったのが始まりとされ、京都の北山文化の象徴として、国内外に知られる名刹です。山にかこまれた広大な境内には、多くの建物、庭園や池、義満公由来の名所があり、世界遺産(文化遺産)に指定されています。 四季それぞれ、趣のある景勝で人々を迎えてくれます。
金閣の北側は、小高い丘の端を形造り、種々の名前をもった名所が続きます。その一つである「龍門滝」は小さな滝ですが、庭に落ち着いた風情を与えています。その下に置かれているのが「鯉魚石」。これは鯉が滝を登ると龍になるという“登竜門”にちなんだもので、白い水しぶきを上げては、周辺の緑葉を濡らし、揺らしています。この龍門滝の西側には、義満公がお茶の水用に使ったといわれている「銀河泉」と、手を清めたとされる「厳下水」があります。しかし現在は少しづつ湧いてはチョロチョロと流れ出るのみでした。
また龍門滝の傍には「金閣寺垣」と呼ばれる格調ある竹垣が、人目を惹きます。丈が低い四ツ目垣でその上を半割の竹でおさえた竹垣が・・・。 なお石佳亭の前には貴人が腰掛けたという、椅子の形をした石である貴人榻(きじんとう)もあります。
これらは舎利殿(金閣)に較べて地味ですが、夏から初秋にかけては緑色に囲まれた庭園風となっています。そして暑さの中、しばし身体に涼風を、心に潤いを運んでくれました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2015年05月07日
- 更新日
- 2016年09月16日 14時 45分