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春・新緑期の富士山麓「白糸の滝」と「音止の滝」およびその周辺
Shiraito Falls and Otodome Falls at the foot on Mt. Fuji in spring
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「白糸の滝」は富士山の雪解け水が長い年月を経て、古い溶岩の断層から直接に湧き流れ落ちる滝です。日本の滝百選にあげられる高さ26m、幅130mの名瀑。とくにU字型に湾曲した断崖から、石清水として大小無数の滝が、絹糸を垂らしたように見えます。その姿から名付けられた「白糸の滝」・・・。繊細で女性的な美しさに満ちています。
今回訪れたのは春。周りの草木が春の新緑に萌え立つ中、「白糸の滝」も生き返っように、水量を増やしていました。雪解けの水が加わっているからでしょう。そしてU字型に湾曲した岩壁の間からは、黄緑色や萌黄色の木々に囲まれて多くの石清水が、細流となりながら白い筋を垂れ落ちていました。
一方、「音止の滝」は白糸の滝の隣り合わせにあって、芝川から流れ落ちる滝です。曽我兄弟の伝説から名付けられた滝との事です。落差25m、幅約5mで、勇壮な姿と轟音をたてて落下する男性的な姿と音・・・。わき立つ白い水煙が、周りの新緑を通して新鮮に見えました。曽我兄弟が隠れていたと伝えられる大きな岩は緑の苔で覆われ、傍では青紫色のスミレが咲いていました。
約100mしか離れていない女性的な「白糸の滝」と男性的な「音止の滝」。春も対照的な個性をみせ、やはり富士山麓を彩る風情の一つでした。そして若葉や新緑にあふれる散策路のそばには、多くの紅紫色の花弁をまとった満開のツツジが、本格的な春が来たことを告げるように咲き誇っていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年12月19日
- 更新日
- 2017年06月22日 22時 35分