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日本各地のカルスト地形が造った景観
Views of karst in a various site of Japan
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カルスト地形とは、地表に露出した多くの石灰岩が、二酸化炭素を含んだ主に雨水によって溶食されてできた地形です。また地表水よって侵食され窪みとなったドリーネ、地下水によって溶食された鍾乳石や石筍がある鍾乳洞も含まれます。これらカルスト地形が織りなす景観を求めて、毎年、多くの人々が訪れています。
山口の秋吉台は、約3億年前、海の中でサンゴ礁として誕生し、長い間の地殻変動で、陸上に山として出現したものとのこと。地下には鍾乳洞である秋芳洞の千枚皿が有名です。
平尾台は海抜714mの山の麓一帯に広がる高原にあって、白色を帯びた石灰岩が、無数に地表から顔を出し、それらの周りで、多くの高山植物が自生しています。そして早春に行われるのが大規模な野焼き・・・。害虫を駆除し、春萌えの牧草や春の植物の形成を促し、またカルスト台地の景観を保つのが目的です。早春の風物詩となっています。
四国カルストは、愛媛県と高知県との県境にある標高が約1,400mの石灰岩台地で、東西に約25kmも広がっています。なだらかな山肌の高原では、放牧された牛たちが、草を食み、のどかな景色を見せてくれます。
そして東北にある龍泉洞は、石灰岩層によってろ過された水が、湧き水となって龍泉洞に、ドラゴンブルーと呼ばれる真っ青な地底湖を造っています。
気が遠くなるほどの年月をへて出来た、変化に富むカルスト地形・・・。羊群原や鍾乳洞が織りなす景観には、地球の営みの歴史が、濃く流れています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2018年01月04日
- 更新日
- 2018年01月28日 17時 32分