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フヨウ(芙蓉)の四季
Four seasons of confederate rose
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フヨウ(芙蓉)は東南アジアに自生する落葉低木で、わが国では関東より南の温暖地でよく見られます。初夏から秋まで長期間にわたって、次々と開花し楽しませてくれます。ピンクか白の10〜15cmの花をつけますが、早朝に開いて夕方にはしぼんでしまう1日花です。5枚の花弁は回旋し椀状に広がり、愛らしいピンクの花は、周りをパッと明るくします。
昔から美しい人のたとえにも用いられた花で、花言葉は「繊細な美」。美しくてしとやかな顔立ちが,「芙蓉の顔(かんばせ)」と表現されてきたのも納得できます。 秋、花はしだいに果実へ・・・。カサカサとした果実は、さく果で毛に覆われて、その中に多数の種子を持っています。晩秋ごろ淡褐色の毛で覆われた種子が、顔を覗かせ、やがて周囲に飛んで行きます。
ところで、フヨウは冬枯れした枝先に、しばしば淡褐色の実が残っている姿を見かけます。あたかも厳しい冬を越えて・・・。その強さを若い緑の次世代に身をもって、示しているようです。その枯れたあとの姿にも風情があり、“枯れ芙蓉”とも呼ばれています。冬の青空の下、寒風に揺れ続けるこの“枯れ芙蓉”は、美しさと力強さを伝えます。そして、また春を迎えます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2014年07月12日
- 更新日
- 2016年09月12日 13時 05分