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紅葉期の秋月城趾「城門・石垣・堀と瓦坂」
Gates, stone walls, moats and Kawarazaka of the ruins of Akizuki Castle
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秋月の城は歴史があり、1203年に秋月氏が山城として築城し、幾多の変遷をへながらも発展してきました。とくに江戸時代には、秋月は筑前黒田52万石の支藩として栄え、その城下町は現在、「筑前の小京都」と呼ばれ、多くの人々が訪れています。秋月城は、古処山を背に野鳥川を外堀とした陣屋形式の城郭・・・。そして今も、城門、石垣、堀、武家屋敷などが、黒田氏の栄華をひっそりと語っています。 長屋門は内馬場裏御門と呼ばれ、屋御殿への通用門だったとのこと。門の両側に門番などが住む長屋が続いていたそうです。当時のままで保存されていて、この門への石段、苔むした石垣は、風格と情緒に富んでいます。 城跡に通じる堀端の道には、かつては杉の大木が並び、馬術の修練が行われたことから「杉の馬場」の名が。今は桜並木で有名。 「杉の馬場」の途中には、堀を横切る石造りの「瓦坂」が人の目を惹きつけます。かっては城の正面にあたり、侍たちが登城の際に渡ったこの瓦坂。その名の通りに、歩くところには、坂に瓦が縦に並べてられています。土の流失を止め、足の滑り止め役目をしているとのこと。横から見ると頑丈な石垣で出来ていて、堀の水を通すトンネルがあり、石橋のようです。その下では緋色の鯉たちが泳いでいました。 秋月は野鳥山の麓にあって、城の歴史と自然が美しい城下町。そして国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、黒田氏の栄華と文化がひっそりと佇んでいます。今回おとずれたのは晩秋・・・。青空に紅葉が揺れる静かな城下町は、こころの故郷と呼ぶにふさわしい、風情ある街でした。(潮 信輔)
- 登録日
- 2017年11月27日
- 更新日
- 2017年11月27日 12時 01分