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富山・立山「天狗平」の雪景色
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中部山岳国立公園にある立山一帯は、日本でも有数の豪雪地帯として知られています。北アルプスの中にあって、大汝山(標高3,015m)を最高峰に、雄山、別山など3,000m級の山々が連なり、冬は厚い積雪に覆われて人を寄せ付けません。
やがて春の訪れ。黒部立山アルペンルートが開通すると、待ちに待った人々が雪山の景色を求めて訪れます。私も開通した日に、積雪が10数メートルもある「雪の大谷」を歩きました。そして天狗平に宿泊して、雪山の一日を体験。 一日中、白一色に覆われた雪の立山は、しんとした静けさに包まれていました。
早朝、立山連峰の山々は、雪に抱かれたまま、静かに、静かに横たわりっていました。やがて春の陽を受けて、かすかに輝きはじめました。昼、雲間から射しこみはじめた春の日差しに、雪原はキラキラと光って、美しいかぎりでした。
夕方、立山は夕陽と静けさに包まれながら、雪原の白さは、心の奥深くまでしんしんと・・・、染みわたり。雪山にも時は流れて、確かに流れて行きました。そして夕暮れどき、山の斜面を降りてくる風は、粉雪を舞い上がらせ、足元にも肩にもサラサラした雪がまとわりつきました。また傍の雪溜りでは、氷柱に夕陽が当たり、キラリと光り。空を見ると、いつのまにか雪の丘は、夕映えに映えていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2010年10月20日
- 更新日
- 2022年08月11日 16時 04分