癒し憩い画像データベース/九州がんセンター

　層雲峡は、北海道の中部にあって、大雪山の北の麗を流れる石狩川上流の峡谷です。この峡谷は約２４ｋｍもつづく、断崖絶壁から成っていて、多くの奇岩や滝が見られます。その代表的な滝が、約１２０ｍもの切り立った断崖を寄り添うように流れ落ちる美しい２つの滝・・・、別名で夫婦滝とも呼ばれる「銀河の滝」と「流星の滝」です。日本の滝百選に入っている名瀑です。双瀑台展望台からは、これら２つの滝を同時に見ることが出来ます。ダイナミックな柱状節理の断崖が連なり、ひときわ切り立った「不動岩」を中央にして、左側に「銀河の滝」を、右側にやや小さい「流星の滝」が・・・。

　「流星の滝」は、細くとがった山峡から、一本の白筋となって流れ落ちます。下の方では幅広くなっ、て樹木や岩陰に隠れならが飛沫を上げながら下ります。流星や流れ星を連想させる姿・・・、名瀑です。そしてこの「流星の滝」は、四季それぞれに、周りの岩壁や木々に飾られ、飾りあって、それぞれの姿と彩りで、風情を高め合っています。

　夏、深い緑に覆われた森の間から、白い滝が流れ落ちます。近くの原生林では、黄色のキツリフネや、薄紫のトリカブトなど花たちが咲き、一服の清涼感を与えてくれます。

　秋、層雲峡は黄葉と紅葉の季節を迎え、「流星の滝」の周りも早い秋景色に包まれます。滝の下に広がる森林は黄葉の森となり、その中で赤いカエデの紅葉が冴え、トリカブトは茶色がかった秋の実をつけ・・・。幅広い岩壁は、黄葉の落葉樹と緑色の常緑樹が交じり合い、その下を白い滝は絶えることなく流れ落ちて行きます。

　そして冬、「流星の滝」は完全に氷結し、周りの積雪とともに峡谷全体が白一色の世界へと変わります。滝の下部は、まるでシャンデリアの様に広がり、氷瀑の姿に・・・。

　「流星の滝」と周りの岩壁や木々は、層雲峡の四季に合わせて、それぞれの姿で飾りあい、彩り合いながら、時の流れを語っています。（潮 信輔）