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秋の銀山温泉周辺「銀鉱洞と長蛇渓」
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銀山温泉は、昔の出羽国、現在は山形県の尾花沢市にある温泉街です。渓流が下る銀山川の両岸に、木造の高層建築である旅館が多く立ち並び、それらは大正から昭和初期にかけてロマン溢れる風情を醸し出しています。訪れる人々に、郷愁を呼び起こします。近くには峡谷に沿って銀の鉱山跡(銀鉱洞)があり、峡谷には長蛇渓、洗心峡と呼ばれる美しい渓谷が続きます。
長蛇渓は銀山温泉街を流れる銀山川の上流にある渓流です。曲がりくねっていることから、名づけられたのが「長蛇渓」・・・。自然が織りなす秋模様に触れながら、渓流そばの散策路をゆっくりと歩きました。曲がりくねる浅い渓流の川床は、赤みを帯び、所々には大小の丸い窪みが見られます。永い年月を経て、急流で流れ込む石が、次第に穴を造ったもので、甌穴と呼ばれています。
さらに上流に向かうと、銀鉱の採掘場であった銀鉱洞に至ります。江戸時代には公儀山として栄えた銀山の跡。現在は、「延沢銀山遺跡」として国指定史跡に。銀鉱の一部は、内部を見学出来るように整備されています。急な坑道を下りてゆくと、巨大な洞窟で、壁面には焼き掘りと呼ばれる、黄色味を帯びた大小の掘り穴が、奇観を呈しています。
今回訪れたのは初秋と晩秋。緑色に黄葉がまじり、2か月後にはすっかり紅葉の景色に移っていました。季節は峡谷にも、渓流にも、そして木々にも、確かに訪れていました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2014年03月02日
- 更新日
- 2016年09月12日 14時 09分