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夏の四国・伊予「宇和島城」
Uwajima Castle in summer designated as a National Treasure in ehim pref.
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宇和島城は、四国の愛媛県宇和島市にある城で、築城の名手として有名な藤堂高虎によって1601年に築かれました。その後、仙台藩主の伊達政宗の長子秀宗が入り、伊達家の幾世代をかけての近世の城郭となり、”伊達十万石の城下町”として栄えました。しかし基本的な城構えは高虎時代のものを引き継いでいるそうです。
今回訪れたのは夏。武家長屋門を通って石垣や城門、井戸丸、二の丸の石段を登って本丸へ。本丸では品格に富んだ三層の天守閣が、疲れをとってくれました。天守閣は国内に現存する12天守の一つで、国重要文化財に指定されています。標高が約70メートルの丘陵の山頂にあり、そこからは宇和島湾と宇和島の町並みを一望できました。なお宇和島城は平山城ですが、東側に海水を引き込んだ水堀があり、また西側半分が海に接した「海城」でもあることが良く分かりました。下りは帯曲輪の石段を通って、上り立ち門へ。その間、森や原生林が少しひんやりとした雰囲気を与えてくれました。
城山には400種の草木がうっそうと生い茂っています。夏の宇和島城は、緑で覆われた城でした。原生林の中を抜ける間道のそばで白い花をいっぱい付けたノシラン、林床で見かけたムサシアブミの緑色の集合実、メジロホオズキの真紅の実・・・。緑色で苔むした石垣群、巨大な岩、急な石段などと共に夏の植物たち織り成す景観には、緑に囲まれた幽玄の美を感じました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年12月26日
- 更新日
- 2017年01月27日 14時 31分