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いろいろな姿と色の撫子たち:ナデシコ(撫子、麦撫子、虫取り撫子、河原撫子)
Dianthuses of various shapes and colors











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ナデシコは日本、朝鮮、中国、台湾など東アジアを含め、世界的に広く分布しています。そのために外来種を含め観賞用に、多彩な色のナデシコがあります。現在わが国では、秋の七草の一つであるカワラナデシコは、日本の古名は単になでしこ(撫子)で、『万葉集』もよく詠われています。これを含めわが国には4種が、路傍や山地の斜面、海岸の砂浜等で自生しています。
カワラナデシコ(河原撫子)は、高さ30〜50cmで、茎は根から叢生し節が膨らんでいます。葉は対生し、線形から線状〜披針形で、高さは4〜7cmほど。花期は6〜9月で、茎の先端部に、直径4〜5cmの花をつけます。5枚の花弁は深い紅色で、先がひらひらと糸状に細かく切れ込んでいるのが特徴。秋のそよ風に揺れる姿は優雅で清楚そのものです。
ムギナデシコ(麦撫子)は一年草で、高さ約80センチ。花は5弁花で、その中心は白色に近く、外側ほど赤紫色〜桃色を呈し、縦に数本の筋が見られます。また茎・葉・萼ともに長い毛が生えているのが特徴。
ムシトリナデシコ(虫取り撫子)は現在、わが国の全土に分布する耐寒性の一年草。和名は茎の上部に粘液を分泌する節があり、しばしば小さな虫を付着させることから。鮮やかな紅色の約1cmの5弁の花を多数つけます。
多彩な色と姿を持ったナデシコは、可愛くて温かくて、観る人々の心を温かくしてくれます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2025年05月26日
- 更新日
- 2025年05月26日 08時 02分