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マイヅルソウの春から秋
False lily-of-the-valley: from spring to autumn
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マイヅルソウ(舞鶴草)は北海道から九州の山地、とくに針葉樹林の林床に群生する多年草です。名前は、はっきりした葉脈とつやつやした葉の様子が、ちょうど鶴が羽根を広げた形に似ていることに由来してます。春に低い草丈から現れてくる2枚のハート形の葉と伸びてくる茎。そこからは、2ミリ大の小さくて白い花が、約10コ総状につきます。先が反り返った4枚の花被片・・・4コの突き出る雄しべ。可憐そのものです。
やがて夏、花の後に薄茶色で球形の実が出て来ます。だんだん色づき、紫褐色のまだら模様の実へ。そして秋、果実は熟して光沢のある真っ赤で、まるで宝石のルビーのように・・・、山道を行く旅人の足もとを飾ります。マイヅルソウは葉も花も実も、気品が漂っている植物です。出会った人の足を止め、腰をかがめさせる何かを持っています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2013年05月01日
- 更新日
- 2016年09月21日 11時 34分