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ツルニンジン(蔓人参).の蕾・花・実の推移
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ツルニンジン(蔓人参)は東アジア、朝鮮、中国、アムール地域などに分布する蔓性の多年草です。わが国でも北海道から九州にかけて、林の緑や明るい林内で、湿り気のある山野によく自生しています。また塊根が朝鮮人参に似ているところから、ツルニンジン(蔓人参)という名が付けられました。別名はジイソブ。ジイソブとは「お爺さんのそばかす」の意味で、花の内側を見れば、納得できます。
地下に塊根があり春に茎を出し、つるは2mほどにのびて、草木などに巻き付きながら伸びて行きます。葉は長楕円形で、側枝の先に3〜4個、輪生につくか、一枚ずつ互生します。裏面は粉っぽくて白色を帯びます。
やがて蕾も膨らみ、開花の時期を迎えます。蕾の時は萼も、花冠の裂片が張り合わせたようになっていて、まるで薄緑の紙風船のよう・・・。その姿は可愛らしいかぎりです。花は晩夏から秋にかけて、広鐘形の姿で、側枝の先に下向きに開いて咲きます。そして緑色の花冠の内側には、紫褐色の斑点がソバカス様に認められます。花言葉は「感謝、誠実」。
秋になると、次々に緑色の実を付けてきます。その実は萼片のついたさく果となります。萼片は5個。実も5角形をしています。その目で見てみると、釣鐘状の花の先端も、5つに浅く分かれて外に向かって反り返っています。おしべも5個。ツルニンジンは、5という数字が好きなようです。5人家族のようですね。(潮 信輔)
- 登録日
- 2012年08月20日
- 更新日
- 2022年02月14日 17時 44分