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ヤブコウジの四季
Four seasons of Japanese ardisia
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ヤブコウジは日本を含む東アジアに分布する常緑の小低木です。高さは10〜20cmで、森林の下や原野の半日陰の静かなところで、ひっそりと自生しています。別名はジュウリョウ(十両)で、全体が可憐です。夏に付ける白くて7mm大の小さな花・・・。下向きに、控えめに、5つに分かれた花冠を数個つけます。常緑の葉は長命で、数年間は同じ葉をつけ続けます。
そして晩秋の赤い実も素適です。濃い緑の葉陰から、そっと顔を出す5mm大の球形で艶々した赤い実・・・。まるで森の中で、宝石のルビーに出会ったような気がします。この森の宝石は、冬でも赤く熟したままで、白い雪にも映え、淋しい冬に彩りを添えます。
いつまでも同じ葉と同じ実をつけ続けるヤブコウジ。目出度い正月の縁起物として、万葉の時代から愛されて来たことが頷けます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2014年01月07日
- 更新日
- 2016年09月21日 10時 42分