TOP > テーマ別おすすめ画像 > シランの四季
テーマ別おすすめ画像
シランの四季
Four seasons of Chinese ground orchid
/
シラン(紫蘭)は日本、中国を原産とする多年草です。わが国では、関東以西の本州、四国、九州および南西諸島に分布しています。日当たりのよい原野、草地に自生していますが、極めて丈夫な植物で半日陰や湿気にかかわらず、群生しています。育てやすいので、家の庭先でも植えられ、毎年増えて花をつけます。
何と言っても、シランの美しさは花にあります。春から初夏にかけて、長い花茎の先に付く数輪の紫紅色の総状花序・・・。開ききらないような感じの5つの花弁。内側に巻いて筒状となり、5条の縦ひだをもった唇弁が特徴的です。この時期の群生する花をみて、本格的な春の暖かさをかんじます。葉もきれいです。細長い真緑色の葉は、何本も縦に平行する脈があって、スーツと伸びています。 やがて秋、花の後には細い楕円形の青い実が・・・。実もしだいに黄色くなり、橙色をへて黒褐色に。そして、割れて種子を地面に離します。冬の寒さに耐えて、早春に、シランは地下茎からも次世代の芽をだし、地面から多くの若葉が顔を覗かせます。そして暖かい春と共に、ピンクから薄紫色の艶やかな花が、人々に微笑みかけます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2018年12月26日
- 更新日
- 2018年12月27日 09時 18分