名所旧跡:No.157 松風園 (凛とした和を感じて)
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「松風園」の動画
松風荘誕生まで
某地元百貨店のオーナーだった田中丸善八氏が邸宅を建てたのは昭和25年(1950)。建築以前のこの地には、松の大木が多数生育していたことから、邸宅を「松風荘」と名付けました。
昭和27年(1952)には、京都の大河内山荘などを手がけた著名な数奇屋師・笛吹嘉一郎氏によって茶室「松風庵」を建て、地元財界人やニューヨーク市長を招いて茶会を催したそうです。その時は惜しげもなくコレクションの器を使用して、客人をもてなされたそうです。それは美術館でしか目にできないような名器で、実際に茶や料理をふるまわれるのですから、客人たちは「名誉なこと」とたいそう喜んでいたと伝わっています。
閑静な住宅地に囲まれた日本庭園
善八氏の没後、邸宅跡を福岡市が引継ぎました。昭和54年(1979)には、福岡で開催された日米市長会議の公式接待にも利用されたほどで、福岡市を代表する日本の様式を凝縮した空間でした。
そして平成10年(1998)に市民の要望を市が受ける形で一般公開する事が決定し、茶室や樹木を活用した日本庭園として再整備されました。
その後、平成19年(2007)に、主木のイロハモミジやクスノキなど約3800本の木々に囲まれた「松風園」が一般公開されました。
近くにある南公園の森が借景となっています。野鳥の囀りも手伝ってか、住宅地に居ながら、まるで山頂にでもいるような感覚になります。
名 称/松風園(しょうふうえん)
所在地/福岡県福岡市中央区平尾