名所旧跡:No.9 醍醐寺 (京都紀行)
山号を醍醐山(深雪山)と称する醍醐寺の創建は貞観16年(874)、本尊は薬師如来です。空海の孫弟子にあたる理源大師・聖宝が草庵を笠取山頂上に設けて開山、聖宝は同山頂付近を「醍醐山」と名付けました。
伽藍が山上と西麓の平地とに分かれており、[上醍醐]は開山時から山深い山頂一帯を中心に多くの修験者の霊場として発展し、醍醐天皇は醍醐寺を自らの祈願寺とすると共に手厚い庇護を掛けていき、延喜4年(904)頃から圧倒的な財力によって醍醐山麓の広大な平地に大伽藍「下醍醐」の整備が始められ、10世紀末頃までに完成。200万坪以上の広大な境内をもつ寺院となりました。
延喜6年(906)に勅願寺となり、薬師堂と五大堂が建立されてから現在まで、醍醐山全体の寺域に80余りの堂塔伽藍が甍を連ねています。 また、三宝院庭園も秀吉が造らせた豪華なもので、池泉回遊式と枯山水の折衷庭園です。
府内最古の木造建築物
下醍醐のうち、現存するもののほとんどが桃山時代以降のものですが、五重塔(国宝)は天暦5年(951)の建立で、後醍醐天皇の冥福を祈るため建立されたといいます。
この五重塔は京都府内最古の木造建築物で、高さは38mあります。また内部に描かれている両界曼陀羅や真言八祖像は美術史上重要な価値があるといいます。
毎年、2月23日には「五大力尊仁王会」が行われ、この日に限って授与される御影(みえ=お札)は、災難除けのお守りとされている。また、有名な餅上げは、男子150Kg、女子90Kgの大鏡餅に挑戦する。
そして4月第2日曜日には、豊臣秀吉が催した「醍醐の花見」にちなんだ「豊太閤花見行列」が行われ、華麗な桃山絵巻を繰り広げられます。
名 称/醍醐寺(だいごじ)
所在地/京都市伏見区醍醐伽藍町
平成6年(1994年)、「古都京都の文化財」として日本で5番目となる世界遺産に登録されました。醍醐寺もその一部として知られています。
世界遺産 登録年/1994年(平成6年)
世界遺産登録種別/文化遺産