名所旧跡:No.96 雷山千如寺大悲王院 (凛とした和を感じて)
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成務天皇の48年(178)、地主神・雷大権現の招きで渡来した天竺霊鷲山の僧・清賀上人の開創と伝えられています。
その後、聖武天皇によって勅願道場となり、国司によって七堂伽藍が建立さてました。以来歴代天皇より綸旨を賜り、天下の武将豪族などが競うように尊崇するようになりました。
鎌倉時代には木造十一面千手千眼観音像や、清賀上人の座像が奉納され、坊舎の約300あったといわれています。室町時代には現在の聖天堂や心字庭園が造られました。そして宝暦2年(1752)には藩主・黒田継高公が大悲王院を建立しました。
雷山千如寺は「安産」「子育て」「開運厄除」等の祈願所として知られていますが、なかでも一番有名なのは「身代わりの御守り(サムハラ)」の授かり所として、大衆の信仰を集めています。
樹齢600年の「ビャクシン」と樹齢400年の「カエデ」
まず訪れて視線を真っ先に奪うのは、大悲王院横に鎮座する樹齢400年の大楓。晩秋に紅い彩りを放つ様は圧巻です。福岡県の天然記念物に指定されています。
裏庭にあたる心字庭園には心字池を中心にカエデ、ツツジ、サクラ、シャクナゲなどを配しています。その中には樹齢600年のビャクシンもあり、こちらも福岡県の天然記念物に指定されています。
清賀上人の十転化の功徳(サムハラ(身代わりの御守り)の御利益)
悪を転じて善と化す。 邪を転じて正と化す。
愚を転じて賢と化す。 貧を転じて富と化す。
賤を転じて貴と化す。 乱を転じて治と化す。
危を転じて安と化す。 禍を転じて福と化す。
迷を転じて悟と化す。 痴を転じて仏と化す。
経典「施無畏印儀軌」より
名 称/雷山千如寺大悲王院(らいざんせんにょじだいひおういん)
所在地/福岡県前原市雷山