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トウワタ(唐綿)の四季「蕾・花から実・種子へ」
Four seasons of milkweed (bloodflower)
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トウワタ(唐綿)は西インド諸島を原産とする一年草です。わが国へは江戸末期に渡来。トウは中国の唐を意味し、ワタはこの花の種にはタンポポのように綿毛がついていることから,名付けられたとのことです。春から秋にかけて,濃いオレンジ色の小さな花を咲かせます。
茎は根元から何本も直立し、細く長い葉は向かい合って付けています。そして夏、色鮮やかな花で 目を楽しませてくれます。それも茎の先端部に、黄赤色の花が集まって開きます(散形花序)。ところで、この黄色いかたまりは、花粉塊(カフンカイ)と呼ばれるものです。実際の花弁は赤くて、後方に反りかえり、下方に垂れ下がっつています。
トウワタ(唐綿)は実から種子にも特徴があります。 花が落ちた後、角状の果実へ。この実は大きくなりながら、熟して色も灰褐色に変わります。実は、さやとなり・・・、熟したさやには、白い毛の付いた種がぎっしりと詰まっています。 やがて、さやは割れて、白い綿状の冠毛を付けた茶褐色の種子が、顔を覗かせます。そして白い綿毛をまとった種子は、風にのって旅立ちます。その姿を見ると、どこかにたどり着いて、新たなトウワタとなるように祈りたくなります。(潮 信輔)
- 登録日
- 2010年09月30日
- 更新日
- 2023年01月28日 18時 31分