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緑葉期の湖東三山「金剛輪寺(山門、参道、石仏群、明壽院)」
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金剛輪寺は琵琶湖の東にある寺院で西明寺、百済寺とともに湖東三山の1つに挙げられています。天台宗の寺院ですが、奈良時代の僧・行基の開基といわれている名刹・・・。とくに本堂は、入母屋造り、檜皮葺の仏堂で、中世の天台宗の代表的な寺院として、国宝に指定されています。鈴鹿山脈の西山腹にあって森に囲まれた境内には、平安時代から戦国時代の栄枯盛衰を語る多くの寺院建築物が立っています。
紅葉期に訪れた金剛輪寺が、深緑の候にはどの様な姿を見せてくれるのかと思い、再び足を運びました。先ず、黒門とも呼ばれる重厚な山門をくぐると、緑の世界が・・・・。石畳の参道の両側に並ぶ楓は、緑の葉が繁り、木枝から射し込んでくる木漏れ日が、チラチラと参道を照らします。
参道を進むと本坊の明寿院の門前庭へ。名前がついた岩にも、緑色の苔が彩りを添え、周りも濡れた苔が新鮮さと清らかさを伝えます。
そして杉木立が続く参道。両側を多くの小さな石仏が、列をなして迎えてくれます。色とりどりの前掛けを付け、その多くは風車を持って・・・。時々、緑の森を渡ってくる涼風に、カラカラ・・・と、音をたてます。静寂がつのります。
小さな石仏群の端には、等身大のお地蔵さんが、幼児を抱きすっくと立っておられました。その慈愛に満ちた表情は、緑葉に囲まれた坂道を行く人々を、今日も優しく見守ってくれています。(潮 信輔)
- 登録日
- 2013年09月18日
- 更新日
- 2016年09月12日 15時 11分