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冬・積雪期の京都・清水寺「本堂、懸造り舞台、舞台からの眺め」
Kyoto Kiyomizu-dera Temple - Buddha main hall and kake-zukuri (overhang style) - in winter
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清水寺は、京都市東山区清水にある寺院で、山号は音羽山です。奈良末期の778年に開山され、都が京都に移された平安遷都後に、坂上田村麻呂が仏殿を建立したと伝えられています。その後、戦乱や栄枯盛衰を経ましたが、京都の文化を伝え続けて来ました。現在の建物の多くは、1630年代に徳川三代将軍の家光の寄進によって再建されたものとのことです。そして現在、古い歴史ある壮麗な建物群、京都文に飾られた清水寺は、古都京都の貴重な文化財として、ユネスコの世界遺産に登録されています
境内は標高242メートルの清水山(音羽山)の中腹に、多くの建物が軒を接するように建ち並んでいます。とくに中央にある本堂、舞台造りと呼ばれる「清水の舞台」が有名です。
今回、清水寺を訪れたのは1月の中旬。京都は寒い中、前夜からの雪で街中は薄っすらと白銀の世界でした。清水寺の建物群も屋根は積雪で覆われ、周りの森は淡い雪化粧を付け、ときどき寒風が吹いては、木々の枝から雪を舞い上げていました。やがて冬空はすこしづつ緩み、青空が広がって来て・・・、丸みを帯びた白い雲たちが、森や本堂の上を流れて行きました。
京都の寒さに負けずに、多くの人々が清水寺を訪れ、本堂前で線香を焚き、良い香りと共に、煙が空へと昇って行きました。懸造りの舞台でも人々は、鐘を衝き、互いに声を上げながら積雪の景色を楽しんでいました。そしてこの舞台から遠望した「子安の塔」の朱色が、ひときわ美しく映えていました。積雪の清水寺は静寂の中にも、平安を願う祈りとともに、優しく密やかな動きがありました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2016年07月09日
- 更新日
- 2016年09月09日 11時 34分