癒し憩い画像データベース/九州がんセンター

　高千穂峡（五ヶ瀬渓谷）は宮崎県の北西部にあって、国の天然記念物に指定された名勝地です。約12万年前と約9万年前に起こった, 阿蘇火山の大噴火活動で生じた約２０ｋｍにわたる峡谷です。五ヶ瀬川に沿って帯状に流出した溶岩流が、急に冷却されて生じたV字型の侵食谷。そそりたつ柱状節理が続く, 男性的な断崖美と清水の女性的な渓流美は、訪れる人々に感動を与えます。

　神秘的な青緑色の水を溜めた渓谷には、滝も多くあります。その代表的なのが「真名井の滝」。高い柱状節理の断崖から, 五ヶ瀬川に直接に流れ落ちます。水しぶきをあげ続ける姿・・・日本の滝百選の一つに選ばれ、圧巻的で荘厳です。また、多くの岩間から清水が落ちてくる「玉垂れの滝」があります。いくつもの白い筋となって、玉すだれのように垂れ流れてきます。

　前回に訪れました初夏の景色が、秋にはどの様に移り変わっているか？と見たくなって、やって来ました。九州では、やはり秋の巡りが遅いのでしょう。真っ赤な紅葉は観れませんでした。しかし野菊の花は咲き、滝の周りの草木は、黄葉しつつありました。その中に、赤いカラスウリの実も見られ、秋は確かに訪れて来ていました。（潮 信輔）