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ナガミヒナゲシの春と夏
Long-headed poppy in spring and summer
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ナガミヒナゲシは地中海からヨーロッパ原産の帰化植物で一年草または越年草です。わが国では暖かい都市やその近郊で、空き地や路傍などで広く自生。冬の終わり頃から芽生え、春にいっせいに開花します。オレンジを帯びた朱色の4枚の花弁。茎や葉に生える小さくて細いうぶ毛が、可愛いかぎりです。 この植物は、変化して行く姿に風情があります。下を向いた蕾、それが次第に赤味を帯びて行くとともに、頭を上げて・・・花弁のシワを伸ばして・・・丸く大きな花となって・・・春風に揺れます。 また落花した後、緑の実が目立ってきます。他のケシの実が球形であるのに対して、 ナガミヒナゲシの実は長い。名の由縁です。柱頭に認められる4〜8本の褐色の放射条も印象的です。
そして白みを帯びながら熟して行き、先端の円盤の下に、幾何学的な隙間を造ります。これらの小窓から、風に揺れて種子がこぼれ落ちます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2013年01月28日
- 更新日
- 2016年09月21日 12時 12分