癒し憩い画像データベース/九州がんセンター

イヌホオズキは世界の熱帯から温帯に分布する、生命力の強い一年草です。わが国の至る所で、空き地や道端でもよく見かけます。春から晩秋まで、次から次へと、開花と結実を繰り返すため、長い間この植物を観賞することが出来ます。波形で鋸歯状の縁を持つ広卵型の葉、やや黒い茎。そして特徴的なのは、後ろへ反り返った小さな５弁の花びらと、前に突き出しためしべ。その姿は可愛いかぎりです。

 花が散った後、液果は大きくなるにつれて色が変わります。淡い緑から茶色を帯び、濃い緑色をへて、やがて黒紫色の球形の実へ･･････。その表面は光沢がありません。     やがて晩秋、房状に垂れ下がる黒い実は、枯葉とともに冬が近いことを語ります。しかし、この植物は生命力が強くて、次の春には荒れた土地でも、芽と若葉を出してきます。（潮 信輔）