癒し憩い画像データベース/九州がんセンター

　九州の中心である阿蘇地帯は、歴史ある火山群に囲まれています。そのため阿蘇に特有の植物をはじめ、日本で最も古い陸地で分化したわが国固有の植物たちが生育しています。古くから知られた植物の宝庫である阿蘇。火山高原や草原、沼や湿地などがあって、長草型草地、短草型草地、雑木林、人工林など、野草が生育する環境にめぐまれています。

　阿蘇野草園は、熊本県の国民休暇村「南阿蘇」に隣接した場所にあります。この野草園は、自然に近い形で観察できるよう整備されている野草園・・・。阿蘇の広大な自然に咲く野の草木たちに、接することができます。四季折々の野草たちが、自然のままで群落をつくったり、または一本でひっそりと咲いています。

　 春と夏。緑なす山々に囲まれて、多種多様な山野草たちが、野の花たちが咲きます。茎の節が太くて紫黒色を帯びるフシグロセンノウ（節黒仙翁）をはじめ、うす紫色のハナシノブやラショウモンカズラ、黄色のクサレダマやキスミレ。また橙色のマツモトセンノウやキツネノカミソリ、白いオカトラノオやヒロハトラノオなど。

　阿蘇野草園はいろいろな色や姿をした多様な草原の植物たちが自生していて、阿蘇の植物と親しむ憩いの場です。訪れる人々を癒してくれます。（潮 信輔）