名所旧跡:No.17 熊本城 (歴史を感じる)
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九州最大の雄
九州最大である熊本城は、武勇と藩政で歴史に名を残した加藤清正によって、天正16年(1588)に築かれました。
城郭は周囲9km、広さはおよそ98万平方メートル(東京ドームのおよそ21倍)で、その中に3つの天守、49の櫓、18の櫓門、29の城門を持つ、豪壮雄大な構えでした。
なかでも「武者返し」と呼ばれる、美しい曲面に仕上げられた高石垣は有名。これは当時の最高峰の技術で、一度も落城されず、清正が築城手腕でも名を馳せたことをうかがわせます。
今も受けつぐ清正の偉業
加藤清正は、藩政でも敏腕を振るった人物です。
それは例えば治水。熊本地域は、水もちの悪さから、干ばつのたびに農民同士の水利紛争が絶えませんでした。しかし清正はその事実を知ると、農業用水を広く配水するために、たくさんの井戸を掘り、拡大開田をするなど、見事な治水を施しました。
そしてこの地域は今、人口90万をかかえながらも、その生活用水のすべてをまかなえる、地下水発達都市となっています。これは国内ばかりか、世界的に見ても特異なケースのようです。
民を思う、こんな城主の人柄を垣間見た後、楠の緑に囲まれて城下を見渡すのも、乙なものかもしれません。
この熊本城と、大阪城と姫路城の三つは、「日本三名城」と呼ばれています。(諸説あり)
城跡は今、熊本城公園となっており、春には黒沢映画でも使われた、石垣とサクラの共演が楽しめます。
名前/熊本城(くまもとじょう)
別名/銀杏城