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北海道の汽水湖群(サロマ湖 風蓮湖 濤沸湖 能取湖)
汽水湖とは、湖水に海水が混入している湖です。海に開いている水路を通じて、海水との出入りがある場合がほとんどです。日本海沿岸やオホーツク海沿岸に多く分布・・・。湖水として比重の関係で、普通、底層に海水,表層に淡水が認められます。このような環境のために、シジミ,ワカサギ,ハゼ,フナ,ウナギなどが生育し、多くの野鳥たちがやって来ます。また岸辺に近い所では、塩分を好む植物たちも生えています。海岸線に沿って、なだらかな原野や草原を伴うために、春から秋には多彩な花が咲き原生花園として多くの人々が訪れます。また冬には氷結し静寂の湖面とともに、ワカサギ釣りやウィンタースポーツでも人気があります。
サロマ湖は汽水湖としては日本最大で、湖に面して「ワッカ原生花園」があります。春から秋は多くの植物たちが咲き、実を付け、冬では岡に上げられた漁船の周り、湖面は一面が氷雪で覆われます。
濤沸湖(とうふつこ)もラムサール条約に登録されていて、湖の北側のオホーツク海に挟まれた砂州で、小清水原生花園が広がり、ハマナスたちが海風に揺れます。大陸から多くの白鳥が、10月上旬から4月にかけて飛来することから「白鳥の湖」ともいわれている湖です。
風蓮湖はラムサール条約に登録された広大な湿原です。日本で見られる野鳥の半分以上、300種が観察されているとのこと。新緑の頃に現れるタンチョウは特に有名です。
能取湖は湖畔は、サンゴ草(アッケシソウ)の群生地として有名。毎年、秋には朱色になった花が一面に咲き、サンゴ草で埋め尽くされ、まるで赤色の絨毯の様に見えます。
オホーツク海の沿岸に存在する汽水湖群は、自然が保たれた広々とした景勝地で、原生の花園も伴っています。そして四季それぞれの趣に富んだ北海道の美しさを、再確認させてくれます。(潮 信輔)
- 登録日
- 2019年12月05日
- 更新日
- 2019年12月05日 10時 51分