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ユキノシタ(雪の下)の四季
Creeping saxifrage: from spring to summer
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ユキノシタ(雪の下)は本州、四国、九州に自生する半常緑の多年草です。半日陰で湿り気が多い岩場や、井戸の石垣の周りでよく生えています。一見では小さくて地味ですが、よく見ると個性ある特長があります。 葉の間から花茎を伸ばして、その上に円錐花序をつくり、多くの蕾をつけます。 花は5弁で下の2枚が白くて大きく、上の3枚は卵型で小さく・・・、黄色や薄紅色の斑点があります。また長い雄しべを、花びらの間から出します。 和名は、“寒い冬に、雪の下になっても枯れない”、“雪のような白い花をかぶって、その下に緑の葉を広げる”ことなどから。また肉質の毛深い葉の形が、虎の耳に似ていることから虎耳草の別名も。 葉は根生で、叢生します。類円形で、厚くて柔らかで、葉の表面には、葉脈に沿って分枝状の模様があります。また葉の表面や縁には、産毛がビッシリと生えています。葉は古くから民間の薬草としても知られ、また山菜として食用にもなるとこと。 ユキノシタは春から初夏にかけて、特徴ある形の花をつけます。とくに群落を作ったこれらの花弁が、水しぶきを受けながら濡れ、時折こまかに揺れる姿は、風情があります。(潮 信輔)
- 登録日
- 2020年05月23日
- 更新日
- 2020年05月23日 10時 22分