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秋の北部陸中海岸「鵜の巣断崖」
Autumn scenery of Unosu Cliffs on the northern Rikuchu Coast









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「鵜の巣断崖」は北三陸を代表する海岸の景勝地の1つです。標高が約200mにも及ぶ大規模な断崖絶壁が5列に連なって、あたかも巨大な屏風を立てかけたように見えます。名を由来は、崖の中腹にウミウ及びカワウの巣があることにからとのこと。穏やかな海の時は、太平洋から海岸線に打ち寄せてくる白波の美しさでも有名。しかし荒海の時は大きな波濤が岩礁や海蝕洞を打ち、表情を変えるそうです。
今回訪れたのは晩秋の穏やかな早朝でした。断崖に向かって散策路を歩いて鵜の巣断崖の展望台に着くと、ちょうど朝日が昇ってきて、周りの雲は茜色の朝焼けに染まって行きました。そして目を左右に向けると、高い断崖が列をなして重なり、下の海岸には大小の岩礁が散在・・・。あさ凪の海面には淡い光の帯が伸び、穏やかな風景そのものでした。また展望所のすぐ下にある海岸の大きな岩には、海蝕洞があり、その中をさざ波が通っていました。しばらく佇んでいると、遠くで微かに野鳥が啼くような声が聞こえましたので、1時間ほど待ちました。しかし鵜の鳥の姿は、現れませんでしたので、諦めて帰り路を歩きました。するとその途中、周りの森や林の間から、昇って来る朝の陽光がチラチラと射して、木の幹、野草の花や実・種子、積もった落葉たちを、暖かく照らして呉れました。(潮 信輔)
- 登録日
- 2025年09月01日
- 更新日
- 2025年09月01日 10時 28分